恋する歌音―佐藤 真由美
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君恋ふる心はちぢにくだくれど
ひとつも失せぬものにぞありける
和泉式部『後拾遺和歌集』
あなたを恋しく思う心はバラバラに砕けてしまっていても、
そのかけらは一つもなくなることなく、やはりあなたが恋しいままなのです
『恋する歌音』は現代歌人佐藤 真由美さんが中日新聞で「古今の短歌―短歌の解説+真由美さんのエッセイ―真由美さんの短歌」という形式で連載されていたものを文庫で出版された本です。
この和泉式部の和歌の後に、真由美さんの心が千々に砕けてしまうような辛い恋のエピソードが入り、真由美さんの短歌
助けてとベランダに出て泣いていた
祈りは誰にとどいただろう
と、続きます。
こんな感じで、50首の古今の短歌と、真由美さんの恋のお話が綴られているのですが、せつないものから楽しいもの、心温まるものと読む人を飽きさせません。
まるで、素敵な短歌付きの恋愛小説短編集を読んでいるかのようです。
この本に、実はすごく思い入れがあります。
自分の結婚式の両親への手紙でこの本を引用したんです。
花嫁の手紙で本の引用(しかも短歌)って、ありか?!ですが、友人には「あんたらしいよ」と言われました。
平凡な生活だけど喜びと
笑みの消えない暮らしにしよう
村田馨/天野慶『海へつづく道』
平凡な幸せ。それがいちばん難しいなんて、子供のころは知らなかった。(中略)
ありふれた、やりとげたからといって誰にも称賛されず、脚光を浴びることもない、日常の小さな偉業の積み重ね。それらは頭で考えるよりもずっと過酷で苦しく、そして終わりのない作業なのだ。それを続けた人だけが〈平凡な生活〉と、やさしい光に満ち溢れた穏やかな幸福を守ることが出来る。
あの時の気持ち、ずっと忘れずに持っていきたいです。
押していただけると、とっても嬉しいです
- [2007/09/28 19:58]
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