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片耳うさぎ―大崎 梢 

片耳うさぎ片耳うさぎ
(2007/08)
大崎 梢

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小学6年生の奈都は家の事情で、一月前から父親の実家に家族ごと身を寄せている。
父親の実家は元大地主で、家は地元の人間から『蔵波屋敷』と呼ばれ、子ども達からお化け屋敷のように恐れられている。
奈都もこの大きくて古いお屋敷が怖くてしかたないのだが、古いものが大好きなさゆりに引きづられ、『蔵波屋敷』を探検を始めることに・・・。


田舎の古い旧家の過去の因縁と昔から伝わるわらべ歌。
まるで「犬神家の一族」のような横溝正史調の設定も、梢さんが書くと心温まる優しいお話しになります。
広くて古いお屋敷を、大人にないしょで少女二人息を潜めて探検する様子は、読んでいるこちらまでドキドキしてしまいます。
正直、ミステリとしてはなんとなく先が読めてしまう内容だったのですが、登場人物達一人一人が魅力的で、一気に読んでしまいました。(私は勝彦おじいちゃんが一番好きです。『石鹸はどうだ』が密かにツボ)


なにより、奈都の『蔵波屋敷』への恐怖心。これに私はひどく共感してしまいました。
私の母方の実家は讃岐のど田舎の農家で、『蔵波屋敷』のように立派ではありませんが、古く大きい家です。
つづきの間を合わせると16、7畳程の仏間があり、床の間にはお坊さんの掛け軸と白いイタチの剥製が飾ってありました。
トイレ(ボットン便所)が2箇所あるのですが、一つは玄関を出て庭を10メートルほど行った家の外に。もう一つはこの仏間をぐるりと辿った廊下の先にあり、小さい頃は夜トイレに行く時は子ども全員で身を寄せ合って行きました。
子どもの頃はそんな小さな一つ一つが、ひどく怖かったのを覚えています。
実際は『正体見たり枯れ尾花』なのですが、大人になんと宥められようが、胸を締め付ける恐怖心はなくなりませんでした。
いつからか、平気に一人で行けるようになり、年下の従妹からビックリされたのを覚えています。怖がっていたのは覚えているのですが、何が怖いのか分からなくなっていました。


物語初めの奈都は、廊下に落ちているハンカチや、食事室に飾ってあるお坊さんの掛け軸にも酷く怯えています。
話しが進むにつれ、勝気なさゆりに手を引かれ冒険するにつれ、どんどん積極的に行動するようになります。

このお話しは、奈都の成長する4日間を書いた小説なのだと思います。
あの恐怖心が無くなる、これは子どもではなくなる一つの過程なのかもしれません。


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コメント

こんばんは。
コメント、TBありがとうございます。
奈都の恐怖心への共感、記事を読ませていただいて、よ~くわかりました。
奈都が自分の家の謎に一生懸命向き合う姿勢に好感が持てましたね。
寒々しかった家族をあたたかく変えるラストがとても良かったです。

TB&コメントありがとうございました

こんばんは。
どうも、その辺りばかり共感してしまいました。「お坊さんの掛け軸怖かった怖かった」みたいな(笑)

家族の絆が出来てくるラスト、素敵でしたね。
梢さん、成風堂書店シリーズ以外も楽しみになりました。


こんばんは~!こちらの記事、TBさせて下さい♪

ようやく読めた『片耳うさぎ』。
書店シリーズも好きですが、個人的にこっちの方が
気に入ってしまいました(笑)
なんたって、横溝的な世界が大好きなので♪
蔵波邸みたいな大きなお屋敷を見たら、
多分、あたしもさゆりみたいに冒険に乗り出す、と思われます(苦笑)
ただ甘えてばかりの子供から、ほんの少し、
成長する物語として読んでも面白くて、
期待していた以上に楽しめた作品でした。



あたしも勝彦じいさんの、『石鹸はどうだ』に
少し笑いましたw つーか、入院先でも、なんだかボケっとした
発言の勝彦じいさん、天然、って言葉よりも、
やっぱおじいちゃんだな~と思ったり(笑)

TB&コメントありがとうございます

TB&コメントありがとうございます。

よかったですよね、この本♪
横溝風の設定なのに、暖かいお話しに仕上げられる梢さんに脱帽です。
シリーズ以外も面白いと確認できました。
しかし「本を読む人々。」でしんちゃんさんが教えてくれた次回作は
「天才探偵Sen」
ちょっと躊躇しちゃいます。すごい題名だ・・・。

勝彦おじいちゃん不器用ですよねww
すごく心温まっちゃいました。

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