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ふたつめの月―近藤 史恵 

ふたつめの月ふたつめの月
(2007/05)
近藤 史恵

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「賢者はベンチで思索する」の続編です。お先にこちらをどうぞ。


七瀬久里子は、鬱々とした毎日を送っている。
契約社員を経て正社員に採用された会社を2ヶ月でリストラされ、お付き合い直前だと思っていた彼はイタリアに留学に行ってしまったのだ。
クビになってしまったことを周りに言えず、悩みながら愛犬のアンとトモの散歩をしている時、久里子は赤坂老人に再会するのだが・・・。


「賢者はベンチで思索する」の最後では、前途洋々だった久里子が再び奈落の底へ・・・。
しかし、今回は久里子を癒してくれる存在がいます。表紙のワンコ達です!

久里子落ち込む → アンとトモに慰められ、癒される(読者も癒される) → 赤坂老人問題解決!

という図式が今回成立いたしました!


歩きながら、二匹はときどき振り返る。そのときの顔があまりにもうれしげだから、久里子もつい、笑顔になる。久里子が笑うと、二匹はまた振り返る。まるで、久里子の笑っている顔を確かめようとするように。


可愛い!可愛いすぎる!!(すみません。犬が関わると冷静でいられなくて・・・)
前回同様、久里子が将来を悩みながら少しずつ成長していくお話しなのですが、二匹の犬のお陰で明るい気持ちで読み進められました。

久里子も、前作に比べとても大人っぽくなっています。
人の気持ちを慮り、自分が辛い時でさえ相手を心配する様子は、充分に大人の女性を感じます。


久里子は、もう子供じゃないから知っている。
人生には、ときどき、有頂天になるような素敵な夜があるけど、そこで、めでたしめでたしで、世界が終わるわけではない。
そのあとも、物語は続いていって、幸福な夜は、そのほかの幾千の、どうでもいい夜に紛れてしまう。心の中で、化石みたいに干からびてしまう。
だけど、そんな化石を胸に抱いていられることは、とても幸せなことなのだ、と。



近藤 史恵さんのお話は人の心を表すのがとても上手で、唸らせられます。
久里子と一緒に心を自在に上下させられ、最後にじんわり優しい気持ちにしてもらいました。


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サクリファイス―近藤 史恵 

サクリファイスサクリファイス
(2007/08)
近藤 史恵

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自転車ロードレースは、6人一チームで出場し、一人のエースを五人のアシストがサポートする。
アシストは、エースのタイヤがパンクすれば自分のタイヤを差し出し、他のチームをかく乱するため、自分のペースを無視してスピードを上げたりする。
アシストは自分が勝つためではなく、エースが勝つためにレースをするのだ。


わたくし、このお話し『青春小説』だと思っておりました。スポーツの。
「一瞬のかぜになれ」といい「風が強く吹いている」といい、最近スポーツ系が当たりだなぁ、と読んでいたのですが、後半ミステリファンならば誰もが持っている『伏線アンテナ』に反応が・・・。

この話ミステリだったんですか!?

その後、ミステリの定石通りに話は進むのですが、その内容より『青春小説』だと思って読んでいたものが実は『ミステリ』だったどんでん返しにビックリしてしまいました。
いや、自分で勝手にどんでん返されただけなんですが・・・。
新潮社のHPでも『青春ミステリの逸品』って書いてありました。
ジャンルぐらいきちんと確認して読もうよ、私。がっくり


しかし、そんなことはどうでもいいぐらいこの本面白いです!ほんと、ヤバイです。
今年読んだ本の一番かもしれない。

この一見単なる自己犠牲のようなエースとアシストの関係。
チームとは、勝利とは、
『自己犠牲』なんて言葉では言い表せないものが、この本には描かれています。

「サクリファイス」

本を読んだ後に、是非この意味を調べてみて欲しいです。



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賢者はベンチで思索する―近藤史恵 

賢者はベンチで思索する―近藤史恵

Rutileさんのブログ「道草読書のススメ」を拝見し、面白そうだったので、図書館で借りて読みました。


七瀬九里子は就職浪人でフリーター。実家に住んでいるので、食うには困らないが将来への不安が何時も付きまとう。
弟も浪人2年目で勉強もせず、ほとんどひきこもり状態だ。ある日九里子は夜中に家を抜け出す弟に気が付き、最近近所で多発している犬虐待事件に関わりがあるのではと不安になっていく・・・。


日常ミステリの3篇で1冊になっており、このシリーズの探偵役、国枝老人の謎もシリーズを通して明らかになっていきます。
あまりミステリ色は強く無く、どちらかというと登場人物の心象風景にスポットがあたっており、特に主人公九里子の心の描写が胸に迫ります。


とりあえず、友達と遊ぶお金くらいはバイトでまかなえる。なんでもとはいかないけど、好きな服も少しなら買える。
とりあえず、今日のところは笑っていられる。
それでも、いつも頭の真ん中に、どうしようもない疑問が陣取っているのだ。
明日はどうするの?と


九里子だって、このままでいることはできない。なにか変わらなければ。
そう思うのだけど、最初の一歩をどこに向かって踏み出せばいいのか、見当もつかないのだ。


私も、大学を卒業して就職した会社を1年半で辞めてしまい、実家に戻ってニート状態だった時がありました。
目標もなく、収入もなく、今後の算段もなく、日がな一日ぼーっと過ごす毎日。
これからどうすればいいんだろう。
そう焦っても、自分が何をしたいのかも、何を頑張ればいいのかも分からず気持ちばかり急いていました。

年月が経ち、この本を読んでその時の自分を振り返ると、当時がなければ今の自分はいないのだと冷静に受け止められます。大した成長は出来ていないので偉そうな事は言えないのですが、あのどうしようもない自分も決して無駄ではなかったと思えるようになれて良かったです。



こちらの小説は先述のとおり、Rutileさんのブログを拝見し、読んだ本なのですが、とても面白く、当たりの小説を教えていただけて、Rutileさんには本当に感謝!です。
損得抜きの批評が読め、面白い本に出会うきっかけが増える。これがブログの醍醐味なのかなぁと感じた一冊でした。


※続編も読みました。こちらもどうぞ♪ 「ふたつめの月」



賢者はベンチで思索する賢者はベンチで思索する
(2005/05/26)
近藤 史恵

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